「ひどいつわりなので病院で検査をしたらケトン体が検出・・・」

妊娠悪阻と呼ばれるほどのひどいつわりになり、病院で尿検査を受けてみるとケトン体が検出されることは珍しくありません。

先輩ママたちの体験談から、ケトン体が検出された時の状況や点滴治療・入院治療でつわりがよくなったのかなどについて見ていきましょう。

ケトン体が検出されると入院が必要?

妊娠悪阻でケトン体が検出?

つわりが妊娠悪阻と呼ばれるほどひどくなると、まさに何もできないほどの辛い状況となってしまいます。

先輩ママの体験談を見ても、「1か月で体重が5キロ減ってしまった」、「7キロ減ってしまった」というように、においで気分が悪くなってしまったり、水ですらおう吐してしまったり等の症状が出ることがあります。

そんな時は我慢せずに、とにかくまず病院で診察・検査を受けましょう。

その時の尿検査で「ケトン体」が検出されると、妊娠悪阻などと判断されて(妊娠糖尿病と判断されることもあります)、点滴による治療などを受けることになると思います。

医師の判断で治療内容が決められます

よく妊娠中にケトン体が検出されると入院治療が必要と言われますが、実際のところ必ず入院するというわけではありません。

先輩ママの体験談を見てもわかるように、通院できるときは通院しながらの点滴治療が行われることもあります。また経過観察の時もありますね。

ただ、かなり体力を消耗しており妊娠悪阻の症状がひどい時は、入院しての治療が行われます。

通院治療になるか入院治療になるかは、妊娠悪阻の症状などを医師が判断して総合的に決められるということですね。

どのような治療が行われるの

ケトン体が検出されたからと言って、必ず何らかの治療が行われるわけではありません。

医師の判断により、まずは経過を観察するということもあるようです。

症状が軽いと判断した時は治療が行われない時もあるということです。

医師が治療が必要だと判断した場合、通院・入院どちらのケースにおいても基本的には点滴治療が行われます。

点滴の内容はブドウ糖?

ケトン体が検出された際の妊娠悪阻の治療で用いられる>点滴の内容は、主にブドウ糖などのエネルギー源を補給をしているようです。

特別な薬を点滴しているわけでなく、ブドウ糖を点滴しているのですね。

なぜブドウ糖を点滴するのかと言うと、ケトン体がなぜ検出されるのかを考えればよく分かります。

なぜ妊娠悪阻になるとケトン体が検出されるの?

まずケトン体とは何なのかについて見ていきましょう。

ケトン体とは

ケトン体とは脂肪が分解されるときにできる

  • アセトン
  • アセト酢酸
  • β-ヒドロキシ酪酸

 
などの物質の総称を指します。

これらの物質は、脂肪が分解されてエネルギー源として利用される際にできるものです。

ちょっとわかりにくいですね。もう少し簡単に説明します。

ケトン体ができるメカニズム

普段私たちは食事からエネルギーを補給していますよね。

通常の状態だと、食事から摂取されるエネルギーによって体を動かすことができるので、ケトン体が体内で作り出されることはありません。

しかし食事から体を動かすためのエネルギーが十分に補給できていないと、体内では危険信号が点滅し、体内に蓄えられた脂肪を分解してエネルギーにしようとします。

その時に「アセトン」「アセト酢酸」「β-ヒドロキシ酪酸」などのケトン体が作り出されます。

そしてこのケトン体がエネルギーとなり体を動かすのですね。

そう考えるとケトン体が検出されるということは、食事などから十分なエネルギーを補給できていないという証拠になります。

妊娠悪阻でつわりがひどくなると、ほとんど何も食べられないという状況が続きますよね。

そうすると食事から十分なエネルギーを補給できていないので、体の中ではエネルギー不足の飢餓状態となってしまいます。

なのでつわりがひどい妊娠悪阻の時にはケトン体が検出されるのですね。

ケトン体が検出されたときはエネルギー補給が必要

ケトン体のメカニズムを考えると、ケトン体が検出されたときはエネルギー補給が必要だということがよくわかります。

体内でエネルギー不足が起こっていますからね。

ですのでケトン体が検出されたときの治療の内容としては、エネルギーになるブドウ糖を点滴で補給してあげるのですね。

つわりがひどくなる⇒何も食べられない⇒体が飢餓状態に⇒さらに体が弱ってくる

といった悪循環を断ち切るために、ブドウ糖を注入する点滴治療が必要になるということです。

点滴治療は効果があるの?

点滴治療をすると、ブドウ糖によってエネルギーを補給することができます。

その結果として体の飢餓状態が回復されるので、つわりの状態がましになると感じる方も多いようです。

先輩ママの体験談を見ても、点滴治療をしたらひどいつわりがだいぶ良くなったという方が多いです

先輩ママたちも、ひどいつわりの時は我慢しないで病院で診察を受けたほうがいいとお勧めしています。

つわりを我慢するよりも、なるべく早く病院で診察を受けたほうが、精神的にも肉体的にもだいぶ楽になります。

我慢しすぎずにひどいつわりの時は、病院で診察を受けてくださいね。

先輩ママの体験談とアドバイス

Hug

1か月で妊娠前から体重は-5キロ、ケトンも+++出ていました

初めての妊娠が判明した直後から(7~8週位)、つわりによる吐き気や食欲不振になりました。
妊娠当時病院勤務で隣が調理場だったため、炊飯や揚げ物などの調理のにおいや片付け後の残飯のにおいなどで気分が悪くなっていました。
一時的に気分がよくなり何か食べられても、消化しきる前に吐いてしまったりして、1か月で妊娠前から体重は-5キロ、ケトンも+++出ていました。
何とか仕事も退職予定までは続けられ、受診もバスを乗り継いで自分で行けていたので特に処置等もありませんでしたが、毎日がとても憂鬱でした。
二人目、三人目も同じようなつわりでしたが、上の子の世話などで気が紛れたり、食事のにおいも自宅なら自分のペースで出来るので、最初の妊娠よりはつらくありませんでした。
気分が悪いとそればかり考えて猶更気分が悪くなりがちですが、安静が必要でなければ、買い物や散歩で外出したり、家事をして体を動かしたりとなるべく違うことをするといいと思います。
(福岡県 k.k)

14週のときにケトン体が検出されました

14週のときにケトン体が検出されました。
つわりはその10日くらい前からひどくなり、最初は食べ物全て嘔吐。
最終的には水分もとれず飲食しなくても10分毎にトイレに駆け込んでいました。
自宅ではずっと寝てる状態で家事などは全くできませんでした。
病院で検査したときにはケトン体+3、体重は7kg減りました。
医師には点滴に通うなら入院しなくてもよいと言われましたので、2日間通いました。
点滴は1回4時間。
今までの苦しみはなんだったのかと思うほど効果があり、つわりもなくなってご飯も普通に食べられるようになりました。
当たり前ですがとにかくすぐに病院へ行くこと。
私の場合、一人目ということもあったのか、つわりが辛くて病院で点滴をしてもらうという当たり前の発想もできませんでした。
このまま死んでしまうのではないか、赤ちゃんは大丈夫なのかとても不安でした。
主人も初めてのことなのでわかりませんでしたし、他の人に相談することもせずいつか終わるとただ耐えていたので、私のような人はあまりいないかもしれませんがとにかく病院へ。
(静岡県 F.I)

点滴をすると私は少しつわりの辛さが軽減されたのでよかったです

妊娠4ヶ月頃にケトン体が2+で検出されました。
当時つわりが強く出ており、嘔吐の回数は少なかったのですが、水分摂取がほとんどであまり食事をとっていなかったのが原因だと思います。
毎日通勤できるほどには体力が残っていたので入院はしていません。
お医者さんから点滴を勧められたので、定期検診のついでに点滴をしてしのいでいました。
ケトン体が検出されるということは、決して軽くないつわりに悩まされていると思います。
心身ともに無理をしないことが重要ですし、点滴や入院などの措置も必要だと思います。
気の持ちようだったのかもしれませんが、点滴をすると私は少しつわりの辛さが軽減されたのでよかったです。
(京都府 N.K)

17週目あたりからは少しずつ気分がいい日が増えました

妊娠が発覚したのが大体5週目でした。
家族などの身内にはすぐに妊娠を報告し、その時にはまだつわりらしき症状は全くなくこれからも自分はつわりはないのだと謎の確信があり過ごすこと1週間・・・
6週目あたりから急に気分が悪くなり吐き気もあり、家事もできずいつもの部屋の匂いが全くダメになりました。
9週目頃にはご飯も全く食べられなくなり、水を飲んでもすぐに嘔吐してしまいました。
辛さがピークに達してしまい不安をこぼすように病院に連絡し行ったところ、ケトン3+で入院することを勧められました。
入院し24時間点滴を入れられて、3日目あたりからご飯も水分も摂れるようになり1週間くらいで退院しましたが、退院した夜にすぐにつわりが復活したので、次の日からほとんど毎日安定期に入った16週目くらいまでずっと点滴に病院まで通っていました。
17週目あたりからは少しずつ気分がいい日が増えました。
家事などは頼れる人にやってもらう、少しでも気が紛れる方法を探しながら実践する(果物を食べる・アメや氷を舐める・炭酸やジュースを飲んでみる・・・等)、気分が悪い・吐き気などのつわり症状が少しでもあり辛ければ、すぐに病院に連絡し点滴を打ってもらうとだいぶ違うかと思います。
とにかく我慢をしないで、すぐに病院に連絡したり不満や不安を頼れる人に話したりして、溜め込み過ぎないようにしたら気持ちも楽になると思います。
茨城県 A.S

つわりが酷くて、1ヶ月以内に10kg以上体重が落ちました

私は、25歳、27歳、29歳の時と3回妊娠していますが、毎回6週ごろからケトン体がでました。
つわりが酷くて、1ヶ月以内に10kg以上体重が落ちました。
ケトン体の数値は3プラスと言われました。
水を飲んでも嘔吐する状態でなにも摂取が出来なかったので、点滴で水分、栄養摂取をして身体の調子を整えました。
ケトン体が出るほどになると、臭いがきつくて更に嘔吐しそうになります。
この頃の赤ちゃんには、それほどの栄養が必要なわけではないので、無理に食事を摂る必要はないと思いますが、放っておくと母体が精神的に参ってしまいます。
点滴をはじめると、とても身体が軽くなり少しずつ調子も整ってきて、おかゆ等が食べれるようになりました。
悪阻を軽くみずに、ケトン体が出たら、入院等での点滴治療を受けることをオススメします。
(兵庫県 Y.K)

まとめ

妊娠中につわりがひどくなると何も食べられなくなってしまうことがあります。

そんな時に病院で診察・検査を受けると、ケトン体が検出されることがあります。

ケトン体が検出されると、通院もしくは入院をして点滴治療を受けることが多いです。

ケトン体が検出されるということは、体内が飢餓状態になりエネルギー不足であるということです。

点滴治療によりブドウ糖などのエネルギー源を注入してあげるのですね。

点滴治療をすると、つわりがだいぶ楽になったという体験談も多いです。

あまり我慢することなく、つわりがひどい時は病院で診察・検査を受けてくださいね。