「妊娠中ってインフルエンザの予防接種をしたほうがいいの?」

妊娠中にインフルエンザの予防接種をすると「赤ちゃんに影響はないのか?」「副作用は問題ないのか?」などといったいろいろな心配を考えてしまいますよね。

先輩ママたちは、妊娠中にインフルエンザの予防接種をして、何か赤ちゃんに悪影響などはなかったのでしょうか。見ていきましょう。

インフルエンザ予防接種は赤ちゃんに影響するの?

冬になり寒くなると毎年インフルエンザが流行します。

妊娠中は、できればインフルエンザに感染したくないというのが本心ですよね。

しかしながら妊娠中は免疫力が落ちてしまっているので、インフルエンザに感染するリスクも高くなります。

インフルエンザの予防には「手洗い」「うがい」が効果的なのですが、やはり予防接種を受けておくということはとても効果があります。

しかしながら妊娠中に予防接種を受けて「赤ちゃんに何か悪影響はないのか?」ということが心配になってしまいます。

結論から言ってしまうと、インフルエンザの予防接種は特に赤ちゃん(胎児)に影響はないと考えられています。

現在日本で流通しているインフルエンザワクチンは、不活化ワクチンです。

不活化ワクチンは毒性が除去されているため、予防接種することにより赤ちゃん(胎児)に悪影響を与えることがないと考えられています。

ただ今季(2016-2017シーズン)のインフルエンザワクチンは、昨年までとの違いがあり、注意すべき点があります。

それは保存剤(防腐剤)であるチメロサールの問題です。

防腐剤チメロサールの安全性は?

まず最初にお話ししておきますが、防腐剤のチメロサール(エチル水銀チオサリチル酸ナトリウム)が含まれるインフルエンザワクチンを妊婦が接種しても、最近の疫学調査では赤ちゃん(胎児)に悪影響を及ぼさないと考えられています。

最近の疫学調査ではと言いましたが、実は海外で過去にチメロサールと発達障害との関連性が指摘されていたことがありました。

チメロサールはエチル水銀に由来する防腐剤なので、赤ちゃん(胎児)に悪影響があるのではないかと考えられていたということですね。

これを聞くと、妊娠中にインフルエンザの予防接種を受けることに不安を感じる妊婦さんは多いと思います。

まあ当然ですよね。

実は昨年度までは、妊婦さんにはこの防腐剤チメロサールが含まれていないチメロサールフリーのインフルエンザワクチンを選んで接種することも可能でした。

チメロサールフリーのワクチンなら余計な心配をせずに予防接種を受けることができるので、多くの妊婦さんがチメロサールフリーのインフルエンザワクチンを実際に選択していました。

ただ今季(2016-2017シーズン)は、ちょっと状況が変わっています。

実はインフルエンザワクチン大手メーカーの化血研の熊本工場が、熊本地震により被災してしまいました。

その影響で、より効率的に製造できるチメロサールが入ったインフルエンザワクチンのみ製造されることが国により決定し、実施されました。

わかりやすく言うと、今季(2016-2017シーズン)は防腐剤チメロサールフリーのワクチンが製造されていないということです。

もしインフルエンザワクチンを接種しようとすると、すべてチメロサールが入っているワクチンになってしまうのですね。

先にお話ししたように、チメロサールと発達障害の関連性は否定されています。

インフルエンザに罹った時のリスクと、チメロサール入りのインフルエンザワクチンのリスクでは、インフルエンザに罹った時のリスクのほうが大きいとされています。

しかしインフルエンザワクチンの予防接種はもちろん強制ではありません。

予防接種を受けないという選択肢もあると思います。

これはもう妊婦さん本人がどのように考えるかによりますよね。

産婦人科の先生とよく相談し、インフルエンザワクチンの予防接種を受けるかどうかを判断するしかないのではないでしょうか。

まずは産婦人科の先生とよく話し合ってくださいね。

先輩ママの体験談とアドバイス

妊娠

産婦人科の先生に相談して、打っても問題ないと言われたので打ちました

私は妊娠中期にインフルエンザの予防接種をしました。
ちょうど妊娠中期が、秋の終わりだったので予防接種をした方がいい時期だったからです。
副反応は、打ってから2日くらい体がダルくなったことです。
もともと注射を打つとダルくなる体質だったので、あまり気にしませんでした。
予防接種の効果があったからか、インフルエンザにはならずにすみました。
妊娠中は、インフルエンザの予防接種をしてもいいかどうか迷うと思います。
私は産婦人科の先生に相談して、打っても問題ないと言われたので打ちました。
その結果、インフルエンザにならなかったのでよかったです。
インフルエンザになってしまうと高熱が出てしんどかったと思います。
(兵庫県 H.Y)

特に副作用も副反応もなく、インフルエンザにもかかることはありませんでした

インフルエンザの予防接種は受けました。
毎年予防接種受けていたし、仕事で人と接することも多いので、産婦人科の先生に確認し「ぜひ予防接種してください。」と言われたので迷わず受けました。
特に副作用も副反応もなく、インフルエンザにもかかることはありませんでした。
以前インフルエンザの予防接種を受けてもインフルエンザにかかったので、手洗いうがいはとても気をつけました。
インフルエンザの予防接種はとくに問題ないので受けた方が良いと思います。
もしインフルエンザに感染してしまい子供に影響が出るのは怖いと思います。
また、予防接種したからといって感染しないわけではありませんので、手洗いうがいは気をつけて行った方が良いと思います。
私は仕事中にも手洗いうがいは自由に出来るので、一日に何度も何度も行なっていました。
(群馬県 K・K)

副反応もなく、インフルエンザにもかからず、無事に赤ちゃんを出産しました

妊娠後期にインフルエンザの予防接種をしました。
ちょうど出産予定が2月だったので、副反応も心配だったのですが、インフルエンザにかかるリスクのほうが大きいと自分で判断して接種しました。
副反応もなく、インフルエンザにもかからず、無事に赤ちゃんを出産しました。
私は予防接種の前に心配だったので、医師に予防接種を受けていいか確認し、産婦人科で注射を打ちました。
普段受診している病院での接種だったので、自分の体調も把握してもらっていたので安心して注射を受けることができました。(東京都 C.N)

妊娠12週の時に予防接種を受けました

妊娠12週の時に予防接種を受けました。
たしか、予防接種をしていい週数が12週からだったような気がします。
「産婦人科じゃなくても職場で予防接種があるなら受けていいよ」と先生から言われたので、週数が超えてさえいれば、どこで受けてもいいんだと思います。
仕事柄、子どもと関わることが多かったのですぐに予防接種を受けられてよかったと思っています。
予防接種を受けたからインフルエンザにならないというわけではありませんが、副作用も特に無く、インフルエンザにかかること無く過ごせたので結果的によかったと思います。
妊娠中は特にインフルエンザだけではなく、いろんなものに感染しやすいと聞きます。
予防策があるなら、できるだけやっておいた方が自分と赤ちゃんの為だと思います。
予防接種を受けるべきか迷っているなら、ぜひかかりつけの産婦人科で相談してみてください。
赤ちゃんとあなたを守るために、アドバイスをくれるはずです!
(埼玉県 S.K)

11月のインフルエンザが流行り始める前で、妊娠7ヶ月の時に摂取しました

医療系の仕事についていたためと、妊婦でインフルエンザに罹患するマイナス面を考えたところ、接種することに決めました。
11月のインフルエンザが流行り始める前で、妊娠7ヶ月の時に摂取しました。
特に副反応はありませんでした。
接種するときはなるべく体調が良いときにして、妊娠していることを医師に伝えておくと安心だと思います。
妊娠中にインフルエンザにかかってしまうと、お薬も飲めずに辛い思いをしますよね。
副反応のことなどや赤ちゃんに何かあったらと不安になるかもしれませんが、インフルエンザにかかる方のリスクの方が怖いと思いました。
インフルエンザの予防接種に不安がある方はいずれにしても、ドクターに妊娠している旨を告げて不安なことを聞いてから接種することをお勧めいたします。
(茨城県 M.U)

まとめ

インフルエンザの予防接種を妊婦さんが受けることには全く問題はありません。

むしろ妊婦さんのインフルエンザワクチンの接種は、罹患した時のリスクを考えると推奨されています。

しかし今季(2016-2017シーズン)は、防腐剤チメロサールフリーのワクチンが熊本地震の影響で製造されていません。

昨年度(2015-2016シーズン)までならチメロサールフリーのワクチンを妊婦さんが選択して接種することができたのですが、今季(2016-2017シーズン)は選択することができないのですね。

チメロサールの赤ちゃん(胎児)への影響は、疫学的にないものと考えられていますが、心配になる方はいると思います。

産婦人科の先生などとよく相談して、インフルエンザの予防接種を受けるかどうかを判断してくださいね。