「母乳を保存して赤ちゃんに飲ませてあげてもいいの?」
友人の結婚式に出かけるなど、赤ちゃんに母乳を飲ませてあげられない時はどうしてもでてきてしまいます。そんな時は母乳を保存して飲ませてあげてもいいのでしょうか。またどのように保存すればいいのでしょうか。
先輩ママたちの体験談から、母乳の保存の仕方や保存期間についてみていきましょう。
母乳を保存して飲ませてもいいの?
そもそも母乳を保存して、それを赤ちゃんに飲ませてもいいのでしょうか。
結論から言ってしまうと、保存した母乳を赤ちゃんに与えても大丈夫です。
育児をしてみると、ミルクを飲んでくれず、母乳しか赤ちゃんが飲んでくれないというケースもありますよね。
急に出かけなければならなくなった時、乳頭亀裂などで乳首が傷ついてしまった時などは、母乳を搾乳して保存しておくと非常に便利です。
衛生面には注意が必要
しかし、衛生面には細心の注意をする必要があります。細菌の繁殖した保存した母乳を赤ちゃんに飲ませるわけにはいかないですからね。
搾乳前に手洗いをきちんとし、保存する哺乳瓶もきちんと消毒しておく、新品のパックを使うなど、保存する容器にも雑菌がつかないようにしましょう。
特に哺乳瓶やパックの内側は、あまり手で直接触れないように気を付けてくださいね。
保存の仕方はどうすればいいの?
保存方法としては、冷蔵庫・冷凍庫で保存するということになりますね。
冷蔵庫・冷凍庫で保存する場合、それぞれその保存期間が違いますのできちんと理解しておきましょう。
冷蔵庫で保存するケース
冷蔵庫で搾乳した母乳を保存する場合、その保存期間は24時間以内だと考えられています。
何時間といった決まりはない(3日程は大丈夫ともいわれています)のですが、24時間以内に使い切ったほうがいいでしょう。
先輩ママの体験談を見てみると、冷蔵庫の保存は5時間以内でと指導されたケースもあるようです。
できるだけ短い保存時間のほうが安心できることは確かなので、なるべく早く使い切るように心がけましょう。
また、冷蔵庫のポケット付近は開け閉めで温度が高くなることがあります。できるだけ冷蔵庫の奥で保存するようにしてくださいね。
保存の仕方は、専用のパックで保存するか、消毒した哺乳瓶に母乳を入れてラップやアルミホイルで蓋をしておきましょう。
哺乳瓶に乳首を付けて保存してもダメということはないのですが、ラップやアルミホイルで蓋をするという方のほうが多いようです。
哺乳瓶で保存するための専用のふたもありますので、これを利用するのもいいですね。
冷凍庫に保存するケース
冷凍庫で搾乳した母乳を保存する場合、その保存期間は2週間以内だと考えられています。
1か月以上保存しても特に問題がないことが多いですが、安全のためにはやはり2週間以内で使用したほうがいいでしょう。
助産師さんなどは、できれば1週間以内に使用したほうがいいと指導することもあるようです。
できる限り早く使用したほうが安全であることは確かなので、できる限り早く使用することを心がけましょう。
一度解凍した母乳は、再び冷凍したりしないようにしてください。
解凍した保存母乳は、解凍後24時間は冷蔵庫で保存可能とよく聞きますが、できるだけ早く飲ませてあげましょう。
母乳を飲ませてあげる直前に冷凍庫から出して40度前後の湯煎・流水で解凍し、それを赤ちゃんに飲ませてあげるのが衛生面上はやはり一番いいですね。
保存母乳を温める方法
冷蔵保存の母乳を温める方法
冷蔵庫で保存した母乳は、お湯でひと肌程度に温めてから飲ませてあげましょう。
特に難しくはありません。
飲み残したものを再び冷蔵することは雑菌が繁殖する可能性があるので止めておきましょう。
冷凍保存の母乳を解凍・温める方法
冷凍庫で保存した母乳は、まずは解凍する必要があります。
40度前後のぬるま湯で解凍する。
流水で解凍する。
冷蔵庫で解凍する。(24時間以内)
以上の方法で解凍した後は、ひと肌程度まで温めてから赤ちゃんに飲ませてあげましょう。(電子レンジや熱湯で解凍しないようにしましょう。)
専用の保存容器・パックなどに、それに適した解凍方法が記載されていますので、指示に従ってきちんと解凍してくださいね。
先輩ママの体験談とアドバイス
飲ませた後に残った母乳を哺乳瓶にとり、冷蔵庫で保管していました
私はかなり母乳がよく出る体質だったので、飲ませた後に残った母乳を哺乳瓶にとり、冷蔵庫で保管していました。 助産師さんに言われ、搾乳後5時間以内の分のみ使用し、5時間以上経ってしまった物は廃棄していました。 温めるときは湯せんで温め、手の甲で温度を測っていました。 特に問題はなく、私がいない時にお腹が空いてないている場合に飲ませていました。 仕事をしていたわけではないので、フリーザーに取り分けて凍らせて保存をしたりはしていませんでした。 保存は必要な時だけで、たくさんはしていませんでした。 出やすい体質だからといって搾乳し過ぎると、更に分泌してしまい乳腺炎を起こしやすくなるとの事でした。 長く保管せず、使わなかった分は必ず処分し、赤ちゃんには美味しい母乳を与えてあげるのが大事ですよね。(大阪府 E K) |
母乳保存のパックに入れて、冷凍したものを解凍して飲ませてもらっていました
完全母乳で育てたので、結婚式や健康診断など、どうしても授乳が出来ないときは、搾乳し、それを40㎜〜60㎜ずつ母乳保存のパックに入れて、冷凍したものを解凍して飲ませてもらっていました。 湯煎して温めて哺乳瓶で飲ませていました。 搾乳の際、どうしても洋服や手が濡れてしまうので、一人目は手絞りでしたが、二人目の時に、ピジョンの手動の搾乳器を購入しました。 搾乳器は私には合わなかったようで、上手く絞れず、ほとんど使わずに、手絞りに戻しました。 搾乳器で上手く絞れないときは、手絞りを試すといいと思います。(神奈川県 M.T) |
冷凍保存期間は、開閉したりもするので、衛生面を踏まえて1か月にしていました
赤ちゃんが生まれて母乳が人よりも多く出ていたので、母乳を冷凍していました。 冷凍する袋はドラクストアに売っていたものを使用しました。 冷凍保存期間は、開閉したりもするので、衛生面を踏まえて1か月にしていました。 特に品質に問題はなかったです。 私は以前から仕事をしていたので、働いている間は搾乳して保存した母乳を自分の母親にあげてもらっていました。 働くという罪悪感もありましたが、その分母乳でつながっている実感もあり、育児をしながら無理なく働くことができました。( 茨城県E.S) |
消毒した哺乳瓶に手で搾乳し、サランラップをして冷蔵庫の奥に保存していました
消毒した哺乳瓶に手で搾乳し、サランラップをして冷蔵庫の奥に保存していました。 搾乳器は同じ乳腺からしかでないらしいので、手で搾乳した方が乳腺の発達にはよかったです。 温める時はあらかじめ50度ほどのお湯を魔法瓶に用意しておき、20分ぐらい湯煎して温めていました。 赤ちゃんが飲む物なので衛生面は気をつけた方がよいと思います。 冷蔵庫のポケット部分は開閉の際、温度変化があるので私は奥にしていました。 搾乳前はしっかり手洗いし、哺乳瓶の口の部分は触らないように気をつけていました。(兵庫県H.T) |
なるべく搾乳した母乳や、袋の中には手が触れないほうが安全だと思います
6カ月ごろ出かける用事がある日の前夜、搾乳して専用の袋に入れて冷凍保存しました。 完全母乳だったのでミルクを拒否したためです。 沸騰させたお湯の中に袋ごと入れて温めるようにお願いしました。 哺乳瓶も嫌がったのでコップにスプーンで飲ませてもらいました。 なるべく搾乳した母乳や、袋の中には手が触れないほうが安全だと思います。 冷蔵よりも冷凍してしまったほうが菌の繁殖は防げると思います。 母乳で育ててると哺乳瓶を嫌がる子もいると思いますが、コップやスプーンであげることもできますよ。(神奈川県 M.O) |
まとめ
母乳を搾乳してそれを保存しておくことは特に問題ありません。
しかし保存期間については注意が必要です。
冷蔵庫に保存する場合は、できれば24時間以内に使い切るようにしましょう。
冷凍庫に保存する場合は、できれば2週間以内に使い切るようにしましょう。
保存する際に雑菌が混入しないように、きちんと手洗いをして哺乳瓶も消毒しておくことが必要です。(もしくは新品の専用パックを使いましょう。)
上手に保存しておくと、仕事や急な外出の際に保存した母乳は便利に使うことができます。
安全面・衛生面に注意して、上手に利用してくださいね。