「溶連菌って赤ちゃんにも感染するの?大人は感染しないの?」
保育園などから子供はいろいろな病気をもらってきますが、溶連菌もその一つです。子供や赤ちゃんが溶連菌に感染したときどのように対処すればいいのでしょうか。また溶連菌は、そもそも赤ちゃんや大人にもうつるものなのでしょうか。
先輩ママの体験談から、溶連菌に感染した時の症状や対処法についてみていきましょう。
目次
溶連菌は赤ちゃんにもうつる?
溶連菌(A群溶血性レンサ球菌)に感染すると「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)」を引き起こします。
学童期の小児がよく感染する病気として知られていますが、もちろん赤ちゃんや大人に感染することもあります。
「溶連菌は赤ちゃんや大人にはうつらないよ!」というのは間違いです。
先輩ママの体験談を見ても、8か月の赤ちゃんが溶連菌に感染しているケースがあります。
上の子が保育園や幼稚園で溶連菌をもらってきて、下の赤ちゃんにうつるというケースは珍しくないので、家庭内で感染が広がらないように注意をする必要がありますね。
溶連菌感染症の症状と対処法
溶連菌感染症とは
溶連菌感染症は、溶連菌によって感染する病気なのですが、のどの痛みや発疹など急性咽頭炎を引き起こすことが多いです。
また39℃前後の発熱や、発疹・中耳炎・膿痂疹・蜂巣織炎などの症状を引き起こすことも多いです。
舌がいちごのように赤くなる「苺舌」や、口周り以外の体中に小さな発疹が現れる猩紅熱(しょうこうねつ)の症状がみられることもあります。
潜伏期間は2日~5日程度となっており、保育園や家庭などで感染が広がることもよくあります。
初期症状は発熱とのどの痛みを訴えることが多いので、単なる風邪と間違えてしまうことも多いです。
子供が発熱や喉の痛みを訴えた時は、かかりつけ医の先生などに早めに診察してもらうことが必要になりそうです。
特に保育園や幼稚園・小学校で溶連菌が流行しているときは、早めの受診を心がけましょう。
溶連菌感染症の予防方法
溶連菌の感染経路は、飛沫感染と接触感染が考えられます。
他の感染症と同じように、手洗い・うがいが最も効果のある予防方法となります。
特に帰宅後に手洗いをすることは、溶連菌感染症だけでなく様々な病気の感染予防に効果があるので、帰宅したら手洗いをきちんとする習慣を子供たちにもつけておきたいですね。
溶連菌感染症の対処方法
溶連菌は細菌なので、抗菌剤(抗生物質)で治療することができます。
病院で検査を受け溶連菌感染症だと診断が下ると、抗生物質が処方されます。
抗生物質が効くと、1日~2日程度で症状は改善してきます。ですので早めの処置が重要になるのですね。
注意が必要なのは、処方された抗生物質をきちんと飲み切るということです。
まれに腎炎や肺炎、リウマチ熱などの合併症を引き起こすことがあるので、処方された抗生物質を最後まで飲み切るということを忘れないようにしてください。
子供が溶連菌に感染すると、家庭内で感染が広がることがあります。
特に兄弟間でうつることが多いの(急性期の感染率は兄弟間で25%と言われています)ですが、赤ちゃんや大人に感染することも珍しくありません。
子供が溶連菌に感染したら他の兄弟や赤ちゃんとは隔離して看病してあげましょう。
また妊婦や高齢者などは溶連菌に感染するリスクが高いので、その点も注意しときたいですね。
先輩ママの体験談とアドバイス
発疹もなく終わりましたが、熱が高くてびっくりしました
うちの子が感染したのは2歳で、その年の5月の気候のいい時期でした。 昼寝から起きて突然大声で泣きだしたので、いつもは寝起きは機嫌がいいのにどうしたのだろうと思いつつも、抱っこしました。 すると、いつもより背中があったかいことに気が付きました。 その日は5月でも暑い日だったので、それのせいかなあと思いつつ体温計で念のために測ってみたら、なんと39度を指していました。 急いで病院に連れていくと、「最近溶連菌が流行っているので検査だけしておきましょう」と言われ、検査をしたら陽性反応でした。 「溶連菌は腎炎になる可能性があるので必ず抗生剤は飲み切って1週間後に尿検査。もし発疹が出てかゆがるようであれば1週間たたなくても再診してくださいね」ということを伝えられ、抗生物質を4日分と解熱剤をいただいて帰りました。 2日ほど、朝はよくても夜は39度台の発熱などが続きましたが、なんとか食欲もあるほうでしたので消化の良い野菜やお肉をいれておじやを作って食べさせていたら、4日ごろになると熱が上がることもなくなりました。 うちの子はおかげさまと発疹もなく終わりましたが、熱が高くてびっくりしました。 1週間後の尿検査も異常なしでした。 おかげさまと家族にはだれもうつらず終わりました。 今考えると、児童館に通っていた時期だったのでそこでもらったかもしれないなあと思いました。 喉が痛いということがあるみたいですがそれ以外はうちの子は、咳もくしゃみも鼻水もなかったので、体調不良に気が付かなかった為いきなり熱が高くてびっくりしましたが、小児科の先生の指示通りにしていれば大丈夫です。 必ず守ることは「処方された抗生剤を飲み切ること」です。 変に体の中に菌を残しておくと腎盂腎炎に発展して入院してしまうそうです。 それさえ守れば、熱が高くて心配ですが落ち着いて対処していけば良いと思います。 もし薬を飲んでくれないなどがあれば、すぐに小児科の先生に相談してください。(愛知県 S.I) |
最初は風邪の症状と同じで喉があまりにも痛いと言っていました
息子が3歳のときに、溶連菌に感染しました。 最初は風邪の症状と同じで喉があまりにも痛いと言っていました。 小児科で診察してもらうと喉に赤いブツブツがあり、検査をしてもらうと溶連菌に感染していることがわかりました。 39度以上の高熱も出ました。 もっと早くに検査をしてもらっていたら良かったです。 溶連菌に感染すると、とにかく喉が痛いみたいで水分を摂ることも嫌がってしまい、すごく困った記憶があります。 高熱も続き、かなり心配しました。 溶連菌は子供がかかる病気だと思いがちですが、大人にも感染しますので、十分に注意が必要です。(兵庫県 H.H) |
すぐに保育園に登園できないので、良くなってからさらに二日、安静にしていました
二歳を過ぎたころ、通っている保育園で感染したようで、溶連菌になりました。 丸々二日で、良くなりましたが、良くなったからといって、すぐに保育園に登園できないので、良くなってからさらに二日、安静にしていました。 家族には移りませんでした。 溶連菌は、一度かかったからといって、もうかからないのではなく、溶連菌には何種類かあり、何度もかかる場合もあります。 それでも、きちんと主治医の先生の話を聞いて、完治させてあげれぱ、問題ありません。 大丈夫ですよ。(群馬県 H、T) |
薬を飲んで寝ると次の日には熱も下がり食べられるようになりました
4歳になったばかりの頃、夜咳込んで苦しそうでした。 最初は夜だけだったのが3日後には昼間も咳が出るようになり、4日後の朝、ごはんを食べるのもだるそうで病院に行くと溶連菌でした。 病院へ行った後熱も出てきて腹痛もありましたが、薬を飲んで寝ると次の日には熱も下がり食べられるようになりました。 家族にはうつりませんでした。 溶連菌は検査ですぐにわかり、薬を飲めばすぐに症状がよくなるので、保育園などで流行っている場合などは風邪かなと思ったら早いうちに病院へ行くといいです。 症状がよくなっても出された薬は、7日間分飲み切ることで再感染を防ぐことができるということでした。(長野県 T.S) |
娘が8ヶ月の頃に溶連菌感染症にかかりました
娘が8ヶ月の頃に溶連菌感染症にかかりました。 保育園でもらってきたようで、家族にはうつりませんでした。 病院にかかってから、薬などの処方により5日ほどでよくなり、一週間したら保育園にも復帰できました。 わたしが妊婦だったので不安でしたが、実家に帰ることで極力娘を親に見ててもらうことができました。 溶連菌感染症にかかったら、家族の協力がないと自分も感染してしまい、家のことがめちゃめちゃになってしまいます。 実家が近くにある場合は実家に頼り、旦那さんも仕事の都合をつけてもらえるように相談することが大切です。(岩手県Y.F) |
まとめ
溶連菌感染症は、学童期の子供がよく感染する病気ですが、もちろん赤ちゃんや大人にも感染することがあります。
家庭内で感染が広がることも多いので、兄弟間や大人に感染しないように注意が必要ですね。
溶連菌に感染すると、のどの痛みや発疹など急性咽頭炎の症状や、39度前後の発熱の症状が現れることが多いです。
溶連菌は抗生物質を飲むことで通常1日~2日で症状が改善してきます。
ですので早めに病院で診察を受け、処置を受けることが大切になってきます。
初期の症状は風邪の症状とよく似ています。
「風邪かな?」と感じたら、早めにかかりつけ医の先生などに診察してもらうといいのではないでしょうか。