「子供が低出生体重児で生まれてちょっと心配。成長は大丈夫かな?」
2500g未満で生まれた赤ちゃんを低出生体重児と呼びます。予定日よりも早く生まれる早産や子宮内発育制限が原因になっていますね。
先輩ママたちの体験談から、低出生体重児の原因や生まれた時の状況、その後の成長や発達について見ていきましょう。
目次
低出生体重児の原因
低出生体重児の原因の多くは、早産や子宮内発育制限が考えられます。
昔は「未熟児」と呼ばれていましたが、現在では低出生体重児と呼ばれています。
低出生体重児の中でも、出生体重1500g未満を「極低出生体重児」、生体重1000g未満を「超低出生体重児」と、出生体重によりさらに細かく分類されているのですね。
実は低出生体重児の総数は、昭和55年に4.6%、平成7年に6.5%、平成21年に8.3%と年々増加しています。(単産の場合)
低出生体重児の原因として、高齢出産・女性がやせすぎている・喫煙率の増加・飲酒・歯周病などが挙げられていますが、医療技術の発達により低体重児の死産が少なくなったことも原因の一つとなっているようです。
もう少し詳しく低出生体重児の具体的な原因について見ていきましょう。
低出生体重児の具体的な原因
喫煙
喫煙による胎児への悪影響はたくさんありますが、低出生体重児の原因の一つとも考えられています。
喫煙をすると血管が収縮してしまい、胎児に十分な栄養を送ってあげることができなくなってしまうのですね。
喫煙は低出生体重児だけでなく、なんらかの障害がある全先天異常児や流産などのリスクも増大させます。
妊娠中は喫煙することはもちろん、受動喫煙にも注意する必要がありますね。
飲酒
飲酒も赤ちゃんの低体重に関連していると考えられています。
胎児性アルコール症候群として、低体重の他にも脳性小児麻痺、てんかん、学習障害などのリスクが高まるので、妊娠中の飲酒はやめておきましょう。
少しぐらいなら大丈夫と考える方もいるかもしれませんが、どれくらいの量だと影響がないのかは科学的に分かっていません。
胎児に悪影響を与える可能性がある以上、妊娠中の飲酒はやめておきましょう。
母体の瘦せすぎ
最近は妊娠中でも過度に体重を増やすことはあまりよくないと言われています。
しかし逆に過度に痩せすぎることもよくありません。
妊娠中にきちんと栄養を摂取しないと、胎児にも必要な栄養が送り込まれずに低体重になってしまうリスクが増加します。
妊娠中にダイエットをする方もいるようですが、きちんと必要な栄養は補給することを心がけましょう。
歯周病
歯周病が低出生体重児に関連しているというと、驚く方がいるのかもしれません。
近年、歯周病といろいろな病気の関連性が指摘されていますが、歯周病と低出生体重児の関連もあると指摘されています。
妊婦さんが歯周病になると、その歯周病菌やそれに対する免疫機能であるサイトカインが子宮に影響を及ぼし、子宮収縮などを引き起こして低出生体重児や早産の原因になってしまいます。
妊娠中は免疫力が落ち、歯周病になりやすくなってしまいます。
きちんと毎食後に歯をブラッシングすることを心がける必要がありますね。
低出生体重児の成長・発達
妊娠37週0日~妊娠41週6日までの間で出産することを正期産と呼びますが、妊娠37週0日と妊娠41週6日では結構大きな差がありますよね。
280日目(40週0日目)が出産予定日となりますが、正期産に出産をしておれば特に問題はないと考えられています。
先輩ママの体験談を見ても、37週以降の正期産での低出生体重児のケースでは、その後順調に成長・発達してそれほど問題がないということがほとんどのようです。
先天性異常や何らかの病気がない場合、低出生体重児だからといって、それほど心配する必要はないのではないでしょうか。
私の友人の子供も、出生体重1500g未満の「極低出生体重児」として生まれましたが、現在は立派に成長・発達し、一般の子供たちと変わらずに学生生活を送っています。
極低出生体重児や超低出生体重児の場合、心配の度合いは大きくなりますが、医師とよく相談をしながら、子供の成長を見守ってあげてくださいね。
先輩ママの体験談とアドバイス
妊娠38周目の時、出産し2138gの低体重での出産となりました
妊娠38周目の時、出産し2138gの低体重での出産となりました。 妊娠後期からお腹の中にいる赤ちゃんの体重が増えず、出産して分かったことはへその緒が絡まっていたので、空気が通りにくかったとのことで驚きました。 産後はすぐ保育器へ入り翌日には保育器から出ました。 出産前に赤ちゃんの体重が増えないことがあります。 エコーで見ても原因がわからず出産へと誘発していくことになりますが、医師としっかり相談して指導に従いましょう。 出産してみないと分からないこともあるため心得ていましょう。 (神奈川 K.M) |
その後も順調に体重は増えていて特にトラブルはありません
ぴったり37週、2190gの男の子を出産しました。 その前までの検診で早産の可能性、低体重の可能性あるから安静にとご飯をちゃんと食べなさいと言われていました。 ただ家にずっといると言うのがあたしは無理で、運動がてら毎日1時間くらい散歩してました。 ご飯もそこまで沢山は食べてなかったので、そのせいもあるかもしれません。 出産後保育器は入りましたが発達障害など病気はなく2500g超えてから退院しました。 その後も順調に体重は増えていて特にトラブルはありません。 低体重の子が生まれると不安にはなりますが、「今の子は低体重の子が多いよ」、エコー見てる時も「障害とかはないと思うから」と先生に言われましたし、あたし自身も低体重で生まれてきたのでそこまで重く考えていません。 実際退院後も元気にミルクも飲んでたくさん寝ていましたし、今も元気よくひとり遊びをしたりたくさん声も出してます。 もし不安な事があれば市役所の子供科?の方や看護師さんに相談すれば優しく答えてくれると思います。 1人で抱え込まないように周りに話してみたりしてくださいね |
38週の出産で2300gでした
38週の出産で2300gでした。 予定より少し早かったのと、私も夫もわりと小柄なので小さい赤ちゃんが生まれてきたのだと思います。 退院も通常どうりでその後の成長も特に問題ありません。 今ではたくさん食べて元気に育っています。 身長は相変わらず小さめで、背の順はいつも一番前ですが元気です。 小さく生まれたときは、すごく心配でした。 退院するころには2100gまで減ってしまいあまり母乳もでなかったので、入院中は不安ばかりでした。 体重のことは常に気になっていました。 2ヶ月、3ヶ月とすぎるうちにどんどん大きくなって元気に育ってくれたので本当によかったと思います。 心配なことはお医者さんに相談して、小さくても元気に育っていれば大丈夫なので心配しすぎないでくださいね。 |
少しの間保育器に入っていただけで、すぐに退院できました
わたしの赤ちゃんは37週の正期産にもかかわらず、お腹の中であまり成長しておらず、37週で陣痛が来て出産したところ、2200グラムしか体重はありませんでした。 ですが、少しの間保育器に入っていただけで、すぐに退院できました。 原因はわかりませんでしたが、赤ちゃんのペースがあったのだと思います。 赤ちゃんの体重が低体重だとほんとに心配になりますが、今は医療技術も進歩しています。 なにより赤ちゃんの生きる力はとてもすごいことだと思いますので、体重が少なくても赤ちゃんを信じることが大切だと思います。 (宮崎県K・K) |
お医者さんからの指摘がなければそんなにナーバスになることもないと思います
妊娠37週目で出産しました。 赤ちゃんの体重は約2200グラムでした。 原因はよくわかりませんが、妊娠中はつわりが6ヶ月まで続き食事が思うようにとれなかったのも少し関係しているかもしれない、と出産後にとてもナーバスになりました。 現在5歳になり、相変わらず細身ですが食欲旺盛です。 よくお腹が空いたというので子供用のおにぎりや果物など、簡単な軽食を用意しています。 我が子は、生まれてから現在に至るまで大きな病気にかかったことがなく、とても健康体です。 筋肉はあるけど脂肪が少ない体つきで運動も得意な部類だと思います。 体重が少ないことで出産後はナーバスになってしまいましたが、今ではちょっと軽めで生まれてきたのかなと思うくらい、悩んでいたことが嘘のようです。 お医者さんからの指摘がなければそんなにナーバスになることもないと思いますよ。 (京都府 N.K) |
まとめ
2500g未満で出生した赤ちゃんを「低出生体重児」と呼びます。
昔は未熟児と呼ばれていましたが、現在ではこのように呼ばれているのですね。
早産や子宮内発育制限が低出生体重児の主な原因となっていますが、喫煙・飲酒・過度のダイエット・歯周病などは低出生体重児のリスクが高くなってしまうので、注意する必要がありますね。
先天性異常や何らかの病気がない場合、低出生体重児だからといって、その後の成長・発達に大きな悪影響はないと考えられています。
医師とよく相談しながら、赤ちゃんの発育を見守ってあげてくださいね。